ミツトヨ精密測定機器・総合カタログNo.13-52版
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B-113BB-113Bマイクロメータヘッド編選択のポイント選択のポイントには、測定範囲、測定面、ステム部、読み取り、シンブルの大きさなどがあります。それぞれの内容を参考に、目的にあったマイクロメータを選択してください。■ステム●マイクロメータヘッドを保持する部分で、形状では「ストレートタイプ」と「ナット付きタイプ」に分類されます。ステムのサイズは、マイクロメータヘッド本体に合わせ最適な寸法に設計されており、ステム直径は軸の寸法許容差h6を採用しています。●取付方法は、「ナット付きステム」タイプが簡単で確実に固定できます。「ストレートステム」タイプでは、割り締めや接着などの加工が必要ですが、適用範囲が広く、最終取付時に前後方向へ多少位置調整ができる利点があります。●汎用的に使用できるいくつかのタイプの取付金具を、別売品としてご用意しています。ストレートステムナット付きステム■測定面●測定装置として使用されるケースでは、平面タイプが一般的に使用されています。●送り装置として使用する際、球面タイプを採用することでマイクロメータヘッド取付部分の傾きによる誤差を最小限におさえることができます(図-A)。同じ工夫ですが、スピンドル側を平面タイプにし、相手に超硬ボール等を取り付ける方法もあります(図-B)。●相対位置関係が比較的不安定な場合や、より精度を必要とする場合は、回転防止装置付きをお薦めします(図-C)。●ストッパのように耐久性を必要とする場合は、平面対平面タイプが優れています。図-A平面球面回転防止装置図-B図-C■スピンドルピッチ●標準品(0.5 mmピッチ)●1mmピッチ 位置決めなどで、素早いセッティングができます。また、0.5mmの読み誤りを防ぐことができます。ねじ山が大きいので耐荷重にも優れています。●0.25 mm、0.1 mmピッチ 微動送りや細かい位置合わせに便利です。■定圧装置●測定器として使用する場合には、定圧装置付きをお薦めします。●ストッパとして使用する場合や、省スペースを優先する場合には「定圧装置なし」の使用もご検討ください。■スピンドル直進●スピンドル直進タイプは測定物に対してねじれの影響を与えないため、測定物の回転を防ぎ、変形、摩耗がおさえられます。定圧装置付き定圧装置なし(ラチェットなし)■極微動●マニピュレータなど、極微動を必要とする場合には、専用品が用意されています。■測定範囲(ストローク)●予想されるストロークに対して、余裕をもって測定範囲を選んでください。標準形では、5mm~50mmまで6段階を準備しています。●予想されるストロークが2mm~3mmと小さい場合でも、取付スペースに十分余裕がある場合には、25mm機種を選ぶほうが経済的です。●50mmを超えるロングストロークが必要な場合には、ゲージブロックを併用することで解決できます(図-D)。●このカタログでは、シンブルの可動範囲(ストロークエンド)を破線で示しています。ストロークエンドの場合、シンブル側がその線の位置まで移動することを、治具設計時に考慮してください。■クランプ●マイクロメータヘッドをストッパとして使用する場合には、クランプ付きを使用されたほうが、緩みによるトラブルを防げます。また、クランプ操作によるスピンドルの位置変化を防ぐ構造になっていますので、安心してご使用できます。ゲージブロックヘッドのストローク得られるストローク図-D

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