ミツトヨ精密測定機器・総合カタログNo.13-52版
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H-22H 仕様、価格、デザイン(外観)ならびにサービス内容などは、(予告なしに変更することがあります。あらかじめご了承ください。)精度検査装置 概要図コンピュータデジタルカウンタレーザ測長器カウンタレーザ発振器干渉計レーザビーム光軸キューブコーナ取付金具スケールユニット移動テーブル各測定点における精度(誤差)の値は、以下の式に基づき求められます。誤差=レーザ測長器の基準値-リニヤスケールによる測定値ここで、「精度」または「誤差」の表現は,同じ意味合いで用いられています。有効長における各測定点の誤差をグラフにプロットしたものを精度線図と呼びます。その精度線図を基にして、誤差の最大値と最小値の範囲でリニヤスケールの指示精度を表記します。表記方法には以下の2通りあります。指示精度 リニヤスケールの精度は、下図のような精度検査装置においてリニヤスケールによる測定値とレーザ測長器による基準値と一定間隔で比較することで値付けされます。検査環境は20℃で、この温度での精度となります。その他、検査条件、規格値は社内規格に準じて検査が行われます。①誤差の最大値と最小値の範囲の大きさを a で表記aが指示精度となります。この規格値は、(α+βL)µmという換算式で示されます。ここでLは有効長(mm)、α、βは機種ごとに設定された係数です。  例えば、指示精度の規格値( 3+ 3L 1000 )µm、有効長1000 mmの リニヤスケールでは、aは6 µm となります。精度線図(誤差のプロット)0誤差有効長aX 測定位置指示精度:a(µm)ε②誤差の最大値と最小値の範囲の大きさを±a/2で表記 誤差の最大値と最小値の中心値を0として、最大値を+a/2、最 小値を-a/2で表記し、誤差の範囲の大きさを±a/2で表記します。この表記は主にセパレート形スケールユニットに適用します。0誤差有効長a2X 測定位置指示精度:± (µm)ε±a2①と②の表記において、①のa、②の±a/2は同じ指示精度の規格値となります。リニヤスケールは、一定ピッチの目盛をもつ直線スケールを基準にして移動量、変位量を検出しています。目盛を検出することで、目盛と同ピッチの2相正弦波信号が得られ、それらを電気回路で内挿することで直線スケールの目盛より細かい読み取りもできるようになっています。内挿とは2相正弦波を補間し、分解能に相当するパルス信号に分割することです。例えば、目盛ピッチが20 µmの場合、1 µm分解能での読み取りが可能です。ここで、この内挿処理の正確さによって目盛ピッチ範囲内において誤差が生じます。これを内挿精度と呼びます。リニヤスケールの指示精度の規格値は、前記一定間隔で検査した誤差と内挿精度を含めたものが対象となります。■リニヤスケールの精度

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