ミツトヨ精密測定機器 総合カタログNo.13-54版
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図3 高さ測定誤差の測定例図1図2± 0.07不適合の領域不適合の領域(不合格)合否判定に「不確かさ」を含まない仕様の領域=合格範囲不確かさを考慮した条件を満たす場合仕様の領域=適合の領域不確かさの領域仕様の領域適合の領域不適合の領域合格範囲仕様の領域適合の領域(合格)不適合の領域(不合格)UU不確かさの領域        50以下 50を超え 100以下100を超え 200以下200を超え 300以下300を超え 400以下400を超え 500以下500を超え 600以下600を超え 700以下700を超え 800以下800を超え 900以下900を超え 1000以下注:EMPEは,真直度,測定面の平面度および基準面との平行度によって生じる測測定長定誤差を含む。表1 一般的なハイトゲージにおける高さ測定誤差の最大許容誤差 EMPE以下の機種で日本産業規格の指示誤差を表示する「器差」が「指示値の最大許容誤差(MPE)」へ変更されています。・ 192シリーズ デジマチックハイトゲージ HDM-AX/HD-AX  05-7〜05-8掲載 (全機種)・ 570シリーズ ABSデジマチックハイトゲージ HDS-CX  05-9掲載(全機種)・ 570シリーズ デジマチックハイトゲージ HDS-C  05-10掲載(全機種)・ 514・506シリーズ 標準・簡易形ハイトゲージ HS/H4  05-11掲載(全機種)・ 192シリーズ 直読ハイトゲージ HW  05-12掲載(全機種)目量,最小表示量または最小読取値ブロックゲージUU05-170.05± 0.05± 0.06± 0.07± 0.08± 0.09± 0.10± 0.11± 0.12± 0.13± 0.14± 0.150.02 または 0.01± 0.02± 0.03± 0.04± 0.05± 0.06単位:mmハイトゲージ精密定盤■ハイトゲージの性能評価方法ハイトゲージの日本産業規格として、JIS B 7517が2018年に改訂発行され、ハイトゲージの指示誤差を表す「器差」が「指示値の最大許容誤差(MPE)」へと変更されています。従来JIS規格の「器差」は仕様の領域(精度仕様)と合格範囲が等しいとする合格基準が採用されており、合否判定に測定の不確かさは含まれていません。(図1)新JIS規格の「指示値の最大許容誤差(MPE)」はISO規格(ISO14253-1)で採用される不確かさを考慮した合否判定の基本的な考え方が採用されています。仕様への適合および不適合の検証は、国際的に認められている仕様の領域と合格範囲とが等しい場合の合格基準(simple acceptance)を用いることが明記されており、不確かさを考慮した一定の条件を満たす場合に、仕様の領域=合格範囲とすることが認められています。ここで、国際的に認められている合格基準とは、ISO/TR14253-6:2012です。(図2)  2018年のJIS規格変更点を含め、代表的な検査の内容を説明します。■高さ測定誤差の最大許容誤差 EMPE 【JIS B 7517:2018】ハイトゲージにおける高さ測定誤差は、ハイトゲージのベース測定面に垂直で、かつ、接触方向が下方向の場合の指示誤差です。表1に高さ測定誤差の最大許容誤差 EMPEを示します。精密定盤上に置かれたブロックゲージまたはそれと同等以上のゲージ類をハイトゲージのスクライバ測定面で挟んで測定し、(図3)ハイトゲージの指示値からゲージの寸法を減じることで求められます。新JIS規格 最大許容誤差MPEJIS B 7517:2018 (ISO/TR 14253-6:2012)従来JIS規格 器差JIS B 7517-1993

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