ミツトヨ精密測定機器 総合カタログNo.13-54版
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新JIS規格 最大許容誤差MPEJIS B 7518:2018 (ISO/TR 14253-6:2012)図1不適合の領域不適合の領域(不合格)合否判定に「不確かさ」を含まない仕様の領域=合格範囲不確かさを考慮した条件を満たす場合仕様の領域=適合の領域仕様の領域適合の領域不適合の領域ブロックゲージ合格範囲仕様の領域適合の領域(合格)不適合の領域(不合格)UU不確かさの領域測定長定誤差を含む。ハイトゲージ精密定盤以下の機種で日本産業規格の指示誤差を表す「器差」が「指示値の最大許容誤差(MPE)」へ変更されています。・ 571シリーズ ABSデジマチックデプスゲージ VDS-AX/P/DC  06-6掲載(全機種)・ 527シリーズ デプスゲージ VDS  06-7掲載(全機種)・ 527・571シリーズ フック付デプスゲージ VDS-H/PH/PR  06-8〜06-10掲載(全機種)・ 571シリーズ ミニデプス NTD35-M  06-11掲載(全機種)目量,最小表示量または最小読取値デプスゲージUU表1 一般的なデプスゲージにおける部分測定面接触誤差の最大許容誤差 EMPE        50以下 50を超え 100以下100を超え 200以下200を超え 300以下300を超え 400以下400を超え 500以下500を超え 600以下注:EMPEは,真直度,測定面の平面度および基準面との平行度によって生じる測図3 部分測定面接触誤差の測定06-170.05± 0.05± 0.06± 0.07± 0.08± 0.09± 0.10± 0.110.02 または 0.01± 0.02± 0.03± 0.04± 0.05単位:mmブロックゲージ精密定盤■デプスゲージの性能評価方法デプスゲージの日本産業規格として、JIS B 7518が2018年に改正公示され、デプスゲージの指示誤差を表す「器差」が「指示値の最大許容誤差(MPE)」へと変更されています。従来JIS規格の「器差」は仕様の領域(精度仕様)と合格範囲が等しいとする合格基準が採用されており、合否判定に測定の不確かさは含まれていません。(図1)新JIS規格の「指示値の最大許容誤差(MPE)」はISO規格(ISO 14253-1)で採用される不確かさを考慮した合否判定の基本的な考え方が採用されています。仕様への適合および不適合の検証は、国際的に認められている仕様の領域と合格範囲とが等しい場合の合格基準(simple acceptance)を用いることが明記されており、不確かさを考慮した一定の条件を満たす場合に、仕様の領域=合格範囲とすることが認められています。ここで、国際的に認められている合格基準とは、ISO/TR14253-6:2012です。(図2)  2018年のJIS規格変更点を含め、代表的な検査の内容を説明します。■部分測定面接触誤差の              最大許容誤差 EMPE 【JIS B 7518:2018】デプスゲージにおける部分測定面接触誤差は、深さ測定に適用される指示誤差です。表1に部分測定面接触誤差の最大許容誤差EMPEを示します。精密定盤上に置いた2個のブロックゲージ、またはそれと同等以上のゲージ類の測定面に、ベース測定面を密着させた状態で、本尺測定面を精密定盤に当てたとき(図3)の、デプスゲージの指示値からゲージの寸法を減じることで求められます。従来JIS規格 器差JIS B 7518-1993 図2不確かさの領域デプスゲージ編

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